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イルブルとオースの言語(12巻までのネタバレ有り)

以前メイドインアビス6巻時点の情報をまとめたけど、そこからまた新しい情報が増えてきたので、気になったことを整理してみます https://saho-london.hatenablog.com/entry/2017/10/01/014543?gl=12p04dhgcl_au*NTgyNTMwNDMwLjE2OTMxODM5Mzg.

イルブルの言語について

わかりやすさのために、リコたちの言葉を現代語、イルブルの言葉を古語と呼ぶことにする。
リコたちと、ヴエコ、ベラフ、ワズキャンの言葉は現代語。ヴエコ達ガンジャ隊がオースにたどり着いて、現地の民に訪ねたときに、現地の民が話していた言葉「ハディまえん?までぃも」は古語。
ガンジャ隊の言葉とリコが生まれた時代のオースの言葉は現代語で、ガンジャ隊以外の後からイルブルにやってきた探窟家たちと、ガンジャ隊がオースに到着したときのオースの言葉が古語。
普通に考えると、後からイルブルにやってきてイルブルで成れ果てた人たちは、ガンジャ隊より後にやってきたのだから、先に来たガンジャ隊の言葉の方が新しいのは違和感がある。 リコたちの祖先がガンジャ隊同様、オースの外からやってきた人だとすれば、少し説明はつくかもしれない。2000年前に一度オースは滅びて、1900年前に再発見された。そのときに移り住んできた人々が、ガンジャ隊と同じ現代語を使う人々であり、その子孫であるリコたちも現代語を使っている説。
6巻空きページの探窟家展示館での双子の会話で、悠遠の文字(ビヨンドグリフ)と呼ばれているものの中に、イルブルという言葉が紹介されている。おそらく、この悠遠の文字(ビヨンドグリフ)がこの記事で言っている古語にあたる。300年ほど前から、オースでは現代語にビヨンドグリフの一部の文字を当てて当て字で使っていて、それを奈落文字(ネザーグリフ)と呼んでいるらしい。
おそらく、ガンジャ隊は2000年以上前に外からやってきた人たちで、イルブルの住民たちも、2000年以上前のビヨンドグリフを話していた民が6層まで潜り成れ果てたものだから、三賢とイルブルの住民の言葉が違うのではないだろうか?
そして、ガンジャ隊の民族の子孫が1900年前にオースを見つけ移り住み、リコたちはその子孫だから、三賢とリコたちの言葉が同じなのかもしれない。そうすると、2000年に一度のお祈り骸骨を生んだ滅びは、6層には及ばないらしい。
ワズキャンは、リコに、「冒険を諦めたふりをしている」と指摘された際、「村ができてから150年」と言っている。6層と地上の時間のゆらぎは、12倍以上あると見ていい様子。ライザがラストダイブに行ったのは10年前なので、七層の時間のゆらぎはもっと大きいことを考えると、ライザの時間の経過は半年以下かもしれない。

少女型

また、新たに、少女型と呼ばれる遺物がいることがわかった。
「七層を間近にしたところで遭遇」と封書に書かれていたロボットはレグではなく少女型である可能性が高いことがわかった。
ラストダイブ以前に五層でもライザは少女型を目撃しているらしい。
2巻でオーゼンが「呪いよけの籠を置いていけばあの子もついてきてくれたのに」と言っている「あの子」はやはり、少女型なのだろうか。
封書にはかなり未知の存在という扱いで書いてあった レグと先に出会って行動をともにしていたら、もう少し既知のものになるだろうから、少女型との遭遇はレグとの出会いより先なのだろうか。

ワズキャンはなぜ空っぽだったのか

リコたちが出会ったワズキャンは繰り返し「空っぽなので何もできない、無力である」と言っているが、空っぽになった理由は説明されていない。
イルブルでは、ベラフがミーティを生んでもらったように、自分の財産をイルブルに捧げて何かを生み出してもらうことができる。
ナナチにベラフの思考が宿ったように、他人に自分を植え付けることでイルブルの外でイルブルの成れ果てが思考を持てることもわかっている。
ワズキャンは自分自身で冒険することに強い執着を持っていて、冒険を諦めてリコたちに素直に託すとは思えないと、リコもナナチも指摘している。
ワズキャンは、冒険を続けるために自分自身の身体を何かに換えて、空っぽになったのでは?

2000年に一度の何かと、七層で待つ何かの情報

地上でのキユイの病は、オースから離れると良くなる、おそらく2000年ごとに起きている何かの影響によるもの。
レグは、おそらく、その2000おきのなにかに必要となる「ハク(多分リコ)」を連れてくるため、地上に戻り、ベニクチナワに襲われているリコを守るため最後の一回の火葬砲を使って記憶を失ってしまった。
奈落の底で待っている、走り書きを封書に入れた何者かと、ライザの白笛ドニの言う、枢機の輪で待っているレグに関係する誰かは同一なのか
ワズキャンの言う「叶わない夢より恐ろしいもの」「夢を叶えて絶望しておくれ」は上記の待っている存在のことなのか
ハリヨマリの「似てはいないのに吸って吐くのを真似ている 外から見てもいつもの通り ここなら少しは伺える」というフレーズは2000年に一度の何かを指しているのか