読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

コンパクトでない空間

a good experience become even better when it is shared

留学用の英語試験、TOEFL

TOEFLの結果が返ってきた。もちろんiBTの方。私がTOEFLを受けるのはこれで二回目だ。
勉強法を教えられるほど出来がいいわけじゃないし、TOEFLをマスターしてるわけでもないけど、
以前より少しTOEFLがどんなテストであるのかが見えるようになってきた気がする。

私がはじめてTOEFLを受けたのは二年前、大学一年生の時。
英語の上級クラスをとるのにスコアが必要だったから受けたのだったのか、なんとなく自分の実力を知りたくて受けたのだったか、
理由や経緯はいまいち覚えてないんだけど、でもその時の感想は覚えている。
当時の私の言葉で言うなら、
「京大入試クラスの文章に、TOEICの時間制限」
京大入試の英語の問題は、実際の論文などから引用していて、その分野を専攻していなければネイティブにとっても難しいような文章だと、受験塾の先生が言っていた。
当時の私にとって、京大入試の文章は最高峰の難易度だったし、時間制限という意味ではTOEIC以上に時間制限の厳しい英語の試験を知らなかった。
とにかく、なにをとっても今まで受けたなかで一番難しい試験。到底太刀打ちできそうにない相手。
私はその壁の高さを前に、うちひしがれるどころか、「大学を卒業する頃にはこんな難しい問題も解けるようになっているんだ!」と未来の自分の姿を想像してわくわくしていた。

そして先々週、TOEFLを二年ぶりに受けた。
今の感想は、「背は見えているのに手が届かない」だ。

私の感想を伝えるより先に、ここで一度「TOEFLとはなんなのか」を自分なりに説明しようと思う。
受ける前日に公式ガイドブックをパラパラと読んだ。
TOEFL公式ガイドブックはとても丁寧に作られていて、時間や問題数、点数配分などの形式的なところから、試験の理念、採点基準、解答例とその場合のスコアの具体例など(なんと模範解答だけでなく、部分点の例も丁寧に全て書いてある)至れり尽くせりといった感じに作られている。
TOEFLは、「アメリカの大学に留学してどれだけついて行くことができるか」を計ることを徹底している。
Reading、Listening、Speaking、Writingの4つのセクション、各30点、計120点に別れているが、
例えばListeningで使われるスキットは、学務での手続きの問い合わせのシーンだったり、先生に課題の交渉をするシーンだったり、講義の一部の抜粋だったりする。
Speakingでは、単に自分について話したり意見を述べたりするだけではなく、
友人がどの講義をとるか悩んでいるシーンを聞かされ、それに対しての自分なりのアドバイスを求められたり、
意見箱に投書された学校のシステムの改革案を読まされて、それについて友達が意見を述べているシーンを聞かされ、友達の意見を要約することを要求されたりする。
単純にRLSWの4つの能力をそれぞれ計るのではなく、現実的に想定される状況に合わせて複合的な形で実践力を問うのがTOEFLの特徴だ。
世界的なTOEFLの平均点はアジアでもアフリカでも世界中どこでも80点前後。アメリカでも85点、日本の平均点は70点。
これらはTOEFL受験者全体を母集団としているので、大学、大学院留学を目標としている高校生、大学生全体の平均値と思っていい。 アメリカの平均点が85というのは、アメリカには英語が母国語ではない移民が多くいて、そういった人たちがTOEFLを受けるメイン層だからではないかと思っている。
世界の各大学が入学の足切りとしてひいているラインは80~110点程度。
いわゆる世界ランクに名を連ね、誰でも名前を知っているような名門大学の大学院は当然のように100点以上を要求してくる。
日本人にとっては100点以上はなかなか現実的には難しく、大学院留学に関しては、研究成果などでアピールし、先生に特別に足切り以下の点数だが入学を許してもらうというパターンが多いようだ。

今回は前回と違って、時間切れで問題を全く読まないまま回答することはなかった。
わからない問題はあったが、「なにがなんだかまったくわからない」というほどわからない印象もなく、
「ああ、わかる人にはわかるんだろうなあ」「きちんとここの段落の意味をわかっていれば解けたのかも」「家に帰って辞書で調べながら時間をかければ解けるんだろうなあ」という印象だった。
背は見えているのに手が届かない。手は届かないんだけど、もう一歩頑張れば届く可能性はあるものとして、目の前にいる。そういう感じだ。
結果は84点。内訳はR21L24S19W21だ。
前回の点数ははっきり覚えていないけれど、TOEIC換算してこんなに低いのかと思った記憶があるのでおそらく50か60そこらだったと思うし、随分とこの二年間で点は伸びたと思う。
一番変わったと感じるのはリスニングだ。前回受けたときは、あまりの長さとわからなさに集中力が続かなくなって、内容なんてほとんどわかってない問題もあった。
日本語でも英語でも、意味のわからない授業はどうしてこう眠くなるんだろう、なんて思った記憶がある。
今回は、「すごい!普段の授業で使ってるリスニングの教材よりわかる!聞き取りやすいように気を使って話してくれてる!」という感動があった。
TOEFLでは、Listeningセクション以外に、SpeakingやWritingでもリスニングをする必要がある。聞き取れるかどうかが得点に与える影響は大きい。

特に必死に勉強した覚えも、TOEFL対策をしっかりやった覚えもないし、
むしろ各学期はじめには「英語も頑張るぞ!」と思うものの、学期半ばには中だるみしてきておろそかにしてしまって、後になって反省していた記憶の方が強い。
それでも、英語の授業は必ずいつもなにかとっていて、完璧ではなかったものの、宿題も出席もだいたいなんとかこなしていたし、
長期休みには機会があれば海外に行っていたし、大学の英語学習サポート機関、イングリッシュハウスのレッスンも、
試験前などで忙しくなってやめてしまったりしつつも思い出す度にちょくちょく参加したりしていたので、
自分が思うよりは勉強できていたのかなあ、と思わなくもない。
そう思う反面、思ったより頑張らなくても案外点は伸びるものだなあ、とも思ってみたり、というのが今の感想だ。
「少しでもいい。5分でいい。週に二日、英語に触れること」
これが私なりの基準だったし、この基準は一応は守ってきた(ほとんど、週一の授業とその前日の宿題という形だったけど)。

今後の課題はきっと語彙力だ。
Readingに出てくる単語の意味がわからないという意味でもそうだが、
聞いたら意味はわかるけど、SpeakingやWritingでアウトプットしようと思ったときにとっさに出てこないという単語も多い。
不格好でもいいからなにかしら伝わるような表現をしようと思えばきっとできる。
そこから一歩進むため、同じ表現の繰り返しを避け、一言で的確に伝えたいものを伝えられるようになるためには、
とっさにすぐでてくる言葉の引き出しをもっと増やさなければいけない。
今までのようにのんびり漠然と英語をやっていて、これ以上伸びるような気はあまりしない。
TOEFLピンポイントでの対策も必要になってくると思う。
84点という点は日本人平均よりは高いし、世界平均とも勝負できる。
専攻がきっちりできていれば、名門大学も可能性はあるレベルではあるかもしれない。
それでも、足切りを満たして堂々と入学するには足りないし、それは入学後他の人たちに比べて語学でハンデを背負うことになる。
語彙力は、語学力は一朝一夕に身に付くものではないが、幸いなことに学部を卒業するまでまだ一年半ある。
英語だけにかまけているわけにはいかないけれど、これからも少しずつ着実に英語を積み重ねていこうと思う。